難病治療について

 難病とは、原因不明で、治療法が確立されていない病気をいいます。厚生労働省HPによると、(1)原因不明で、治療法が未確立であり、かつ後遺症を残す恐れが少なくない疾病、(2)経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず、介護などに著しく人手を要するために家庭の負担が重く、また精神的にも負担の大きい疾患を「難病」としています。
 難病の中で脳、脊髄、末梢神経、筋肉などが侵されるものを「神経難病」といいます。手足の運動や感覚の麻痺をきたしたり、ふらつきがひどくて歩けなくなったり、重症になると呼吸する筋肉が麻痺して人工呼吸器の装着が必要となる場合もあります。このように神経難病では、患者さんやご家族の療養生活は大変な不自由、困難を伴います。通院することさえ難しい場合や、長期の入院療養が必要になることもあります。
 このため神経難病の多くは、平成26年に国が法律に基づいて認定した指定難病に指定されています。患者さんは指定難病であることを各都道府県に申請すると、特定医療費として医療費助成を受けることができます。現在指定難病は333疾患ありますが、神経難病はその中の約1/4を占めており、具体的には筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、多系統萎縮症、重症筋無力症、多発性硬化症などがあります。
 現在、香川県中讃地域で常勤の脳神経内科医がいる病院は少なく、当院では、常勤2名、非常勤1名と体制が整っており、この地域で入院治療が必要な患者様を紹介いただくことが増えています。
 当院では主に以下の疾患の診療を行っています。
 神経変性疾患(パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症)、認知症(アルツハイマー病など)、神経免疫疾患(ギランバレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎、重症筋無力症、多発性硬化症など)、筋疾患(筋ジストロフィー、筋炎など)、脳血管疾患(脳梗塞など)、機能性疾患(頭痛、てんかんなど)、神経感染症(髄膜炎、ウイルス性神経炎など)、代謝性異常に伴う神経疾患、脊髄疾患(脊髄炎など)
 このような症状でお困りの方がいらっしゃる場合は当院脳神経内科へご相談下さい。

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