病院長の挨拶

志田原俊城

 このたび2021年(令和3年)11月1日付けで聖マルチン病院の院長を拝命いたしました志田原俊城です。
 聖マルチン病院はキリスト教の精神に基づき、愛と誠実をもって病者の治療、看護・介護を行い、医療と地域社会の福祉に寄与する目的で、聖ドミニコ宣教修道女会によって昭和24年に開設されました。以来約70年、やさしさを重視した「心」の医療をもって坂出市を中心に、皆様の健康を守ってまいりました。
 2017年6月1日からは、広く地域住民の方々にやさしく質の高い診療を提供すべく新病院に生まれ変わり、従来以上に充実した医療を行うことで、皆様方のご信頼を得るよう努力しております。
 新病院は、最新のCT、MRI等の設備はもちろん、最新の耐震防火機能を備えた7階、196床でありますが、特筆すべきことは県下でも3番目である緩和ケア病棟を新設したことで、癌終末期の患者様を受け入れることが可能となったことです。
 また、診療内容の充実もはかり、緩和ケア外科、緩和ケア内科、皮膚科の開設や、がんリハビリテーションも含めた退院支援を目的としたリハビリテーション部門を強化いたしました。
 さらに人材面では神経内科、整形外科の増員などにより専門性の高い治療を行える体制を確立いたしました。
 以上のように、SoftとHard両面の充実により、これまでの「検診を含めた予防医学」や「癌や生活習慣病の専門的治療」また「かかりつけ医としての機能」だけでなく、「癌終末期の患者様の身体と心のケア」を行うことが可能となり、文字通り途切れのない治療を行うことが出来るようになりました。
 そして、高齢化社会の到来に応じ、今までのように病院内の医療だけでは不十分で、退院後の生活や心のケアまで考慮した医療が求められる時代となりました。
 そのため、現在、稼働している療養病棟だけでなく、今後は介護・在宅支援の体制も充実させていく予定です。
 医療を取り巻く環境は、保健医療制度も含め、今後益々厳しくなり、社会からは高度の医療を求められ、健全な病院運営を行うには、非常に困難な状況となってまいりましたが、医師、看護師、コメディカル、事務職員が一丸となって時代の要請や変化に適応し、患者様を中心とした安心で満足していただける医療の提供をするため、一層の努力をしていく所存です。
 また、現時点では新型コロナウイルス感染は香川県においては小康状態となっております。しかし、これから空気が乾燥する冬季にデルタ株のような新たな変異ウィルスの流行が発生すれば、第6波の新型コロナウイルス感染症の大流行も懸念されるため、患者様およびご家族様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、入院中の患者様をお守りするため、今しばらく面会制限を継続させていただく予定です。
 3回目のワクチン接種が順調に進みウィルス感染の重症化予防薬が実臨床で使用できるようになれば、コロナウイルス禍以前の状態にもどることができるのではないかと期待しております。
今しばらく皆様にご協力をお願い申し上げます。
 今後も地域の健康を支え、地域の方々に支えられながら病院運営をしてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

2021年11月1日

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