管区長の挨拶
聖マルチン病院は、1949年12月8日無原罪の聖母マリアの祝日に、16世紀の南米ペルー・リマで病人や貧しい人々に奉仕したドミニコ会修道士聖マルチンのご保護のもとに開院しました。戦時中、高松空襲で教会を焼け出されたカトリック聖ドミニコ修道会ロザリオ管区の神父たちが坂出地区に疎開してこられたのをきっかけに、戦後まもなく、信徒からカトリック教会とカトリック社会事業の設立が望まれ、その意を受けた宗教法人カトリック聖ドミニコ宣教修道女会により病院が開設されました。
開院当初は26床の小さな病院でしたが、現在では14科を標榜する病床数196床を有するまでに成長し、2016年には、7階に緩和ケア病棟、隣接敷地にデイケア(通所リハビリテーション)・訪問介護・居宅介護支援事業・サービス付き高齢者向け住宅を備えた介護棟を設置して、地域での生活を最期まで支える機能をより一層充実させることができました。
聖ドミニコ修道会創立者である聖ドミニコは中世に生きた修道者ですが、完全に世から隠遁するのではなく、人々の必要に応えながら人々の中でともに生きる、そんな霊性を大切にした修道者でした。そんな聖ドミニコに倣って生きた聖マルチンの模範に従い、現代の変化の激しい地域医療ニーズに応えながらよりよい医療を提供できるよう日々研鑽し、地域の中で人々との交わりの喜びを生み出す病院になることを願っています。
宗教法人カトリック聖ドミニコ宣教修道女会
代表役員(日本管区長) 池田 愛子